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【音楽】ピタゴラスイッチの人が"ビッグブリッヂの死闘"をアレンジしたらゲーム音楽じゃなくなってた

 こんにちは、ナリカワです。 10個目!

 今日も名作を一つ紹介したい。

 

 

CureSQ" 栗コーダーカルテット 2013年12月11日

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豪華メンバーなのにリコーダーで20年

 上の画像を見て、「なんだー、若い女の子がリコーダー吹くだけかー?」と思うのは大間違い。

 

 中の人は渋めのオッサン達だよ!

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 今回は栗コーダーカルテットが全曲担当した、ゲームミュージックのアレンジ・コンピレーションアルバム”CureSQ"の中から紹介していきたい。

 

 まず、栗コーダーカルテットはご存知だろうか?僕はゲーム音楽が好きで"CureSQ"を購入してからこの名前を知った。が、ご存知の方はきっと「ピタゴラスイッチ」や「あずまんが大王」でその名前を見かけたのではないだろうか。

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  実は各メンバーの個人活動も多忙だし、グループとしても日本はもちろんヨーロッパツアーや海外公演をして回る実力派音楽グループだ。個人活動の話を引用するが、CMでもポカリやSONYVAIO花王キュキュット等、活動の舞台はゲーム音楽ではなく、一般に知名度の高い場所(テレビ)と言える。

 

 余談だが、僕はここにゲーム音楽のアレンジアルバムという業界における"CureSQ"の独自性を感じる。

 

 そんな彼らが、スクウェア・エニックスゲーム音楽をアレンジする「SQ MUSIC」に参加。このシリーズの他アルバムは参加アーティストが複数で構成されているのに対し、この”CureSQ"だけは栗コーダーカルテットだけで一枚のCDになっていることにも注目してほしい。

 

 

名作かどうか疑問に思っている人へ

 今回の記事を書いていて一抹の不安を覚えるのは、読者の方はいつもの記事よりも名作感が薄く感じられているのではないかということだ。

 

 たしかに、古典の記事の場合は、時代を超えて愛されている時点で既に名作の証明となっている。例えば、昨日書いた"富嶽百景”の記事は太宰治のネームだけで、つまり名声が高いために、名作かどうか疑う人は減るだろう。

 

 しかし、時の試練を受けなくても、つまり古典とならなくても名作と呼べるものはある。一昨日書いた"荒木飛呂彦の漫画術”の記事は、その作品が優れていることを証明することで名作だと感じることができたと思う。

 

 実は、今回の記事は作品が新しく古典のような名声がないため、まずみなさんに「ピタゴラスイッチ」やCMの話などを紹介し安心してもらった。だが、この手の名作を紹介する際に重要なのは、やはりその作品が優れていることを証明することだろう。

 

 そのための準備として、まずビッグブリッヂの死闘の原曲をおいておく。

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微妙なアレンジをファンは絶対受け付けない

 ビッグブリッヂの死闘ゲーム音楽の古典といっても構わない曲だ。人気のあるゲーム音楽は色々ある。例えばオーケストラなドラゴンクエストの序曲や、ラテンジャズのようなスーパーマリオブラザーズの地上BGMとか。

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 そのため、ドラゴンクエストのオーケストラアレンジやマリオのジャズアレンジというのはCD化されるし、原曲ファンが受け入れやすい

 結局みんな原曲サイコーって言うことは多いんだけど、なかには名アレンジもでてくる。

 そして、ビッグブリッヂの死闘はバトルBGMなのでロックアレンジやらメタルアレンジやらと、より激しくなるアレンジが受け入れられている。中にはピアノアレンジもありなかなかの人気があるし僕も好きだが、どちらにしろ原曲の人気を超えているとは思わない。思い出補正もあるからね。

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 こんな感じ。

 

 しかしですよ、”CureSQ"はタイトル通り「癒し」がコンセプトのアレンジアルバムです。以下、収録曲。

1. オーバーチュア~オープニング (from Romancing Sa・Ga

2. Eat The meat (from 魔界塔士 Sa.Ga) 

3. ビッグブリッヂの死闘 (from FINAL FANTASY V

4. ゴゴのテーマ~スラムシャッフル (from FINAL FANTASY VI

5. 勝利 (from FINAL FANTASY

6. 赤い翼 (from FINAL FANTASY IV

7. Go! Go! ブリキ大王!! (from LIVE A LIVE

8. 風の憧憬 (from クロノ・トリガー

9. デブチョコボ登場 (from FINAL FANTASY IV

10. ガウのテーマ~リルムのテーマ (from FINAL FANTASY VI

11. メインテーマ (from FINAL FANTASY

 まじマニアにとっては名曲揃いすぎてもうテンション上げ上げ間違いなしでしょう。

 でもこれ、全部リコーダーだから!って見た時点でファンのテンションはだだ下がり

 

 なぜなら、ダメだっておもうから。

 

 ブリキ大王や風の憧憬やガウのテーマとかは、たしかにこのアレンジアルバムに入ってくるのもわかる。実際、僕のお気に入りは”スラムシャッフル”や”風の憧憬”だったりする。このアレンジめちゃくちゃ良いですよ。

 

 でも、この中で一曲だけ紹介するなら”ビッグブリッジの死闘”なんです。

 

 だって、”風の憧憬”をバトルアレンジしたら、みんな最初は拒否反応もつでしょ?(風の憧憬知らない人、ごめんなさい)

 

 というわけで、とりあえず栗コーダーカルテットによる”ビッグブリッヂの死闘

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 微妙なアレンジだと原曲ファンはすぐ拒否反応がでると思います。これを成功させるには相当な技術が必要です。

 

 にもかかわらず、僕がこのアレンジを聴いて一発で、

 

 

・・・アリだな(確信)

 

 となったのは(上から目線で記事を書きましたが><;)、栗コーダーカルテットの実力がめちゃくちゃ高いからです。

 

 そして、「ゲーム音楽ビッグブリッヂの死闘」が聴きたくてこれを再生するのではなく、「栗コーダーカルテットビッグブリッヂの死闘」が聴きたくて再生するようになりました。

 

 この”CureSQ"に入っている全ての曲が僕の中でゲーム音楽として聴くのではなくなったのは、”CureSQ"が名作だという証明になると思うのでした。

 

 

 

 

Cure SQ

Cure SQ

 

 

 ではまた