【読書】松下幸之助 一日一話
PHP総合研究所 編
ハングリー精神を取り戻せ
この名作はなんといっても実用本として効果が素晴らしいです。本の内容も簡単で、決して難しいことは書いてありません。僕は21歳頃に読みました。当時は就職活動も何をしてよいかわからずじまいで・・・、勉強しなきゃと思って購入しました。世間的に名作とされているからという動機でした。しかし、先日たまたま本棚から取り出してみて、「うわ・・・今の私の努力低すぎ・・・?」とこの本に気付かされてしまいました。
内容はというと、1月1日から12月31日まで、松下幸之助の書いたコラムを毎日1つ(250文字程度)を紹介してくれるものです。
例えば5月12日のタイトルは"使い捨てと経済性"。
高度成長の時代に「使い捨て」「消費は美徳」という考え方が浸透しました。私は時どき注射を打ちますけれども、見ていると一度使った注射器をすぐ捨てています。もったいないじゃないかと言ったら、消毒するガス代、水道代、洗う手間を考えたら捨てる方が安いというのです。なるほど、生産の経済性というものがそこまで上がったのかと驚きました。
使い捨てというとたいへんもったいなく思えますが、実は経済の法則にかなっているのです。しかし昔のことを知っている人間には、やはりもったいないという考えはある。その考えは尊く、それはそれで残し、経済性も重んじるということが必要だと思います。
これを見ると、やはり最後の一文から明治27年生まれの偉人の大きさが伺える。
僕はこの本を読む際に気をつけていたルールがあって、毎日必ず読むことと、必ず1コラム1箇所は傍線を引く、そしてその日は線を引いた内容を意識して行動するということです。1月1日から12月31日まで毎日欠かさずやってみたんですね。
といっても毎朝5分かからずできる作業ですから、どんな忙しい人でもできる簡単なことだと思います。
しかし、最近の僕にこのような姿勢、勉強への熱意というか向上心というか、当時と比べたらハングリーさがだいぶ欠けているなと気付かされてしまったわけです。
松下幸之助は、「人事を尽くして天命を待つ」とまで言うほどですから、よほどハングリーな男なのでしょう。
毎日簡単にできる小さなことをコツコツと
この本の特徴は、毎日1つのコラムを読んで考えるという習慣を着けてくれることです。書いてある内容も深みのあるものばかりですが、文章量は短く、どんな本にも言えることですが書いてあることだけやればいいというものではありません。
だからこそ、この本は毎日違う内容で、しかも少量ですからこの本に書いてあることが全てというわけではなく、これを読むという経験や習慣によって得られるものが大きいのだと僕は考えています。
僕はあらためてこの本をとり、かつてのハングリーさを取り戻しました。
実は他の一日一話シリーズも名著揃い
僕は最初こそ松下幸之助から入りましたが、翌年は鍵山秀三郎の一日一話により衝撃を受けました。彼はイエローハットの創業者ですが、こちらは特に思いやりの心や、彼の趣味である掃除の哲学がたくさん書かれています。こちらも松下幸之助のものに決して負けない名作です。
さいごに
追記:書いたつもりで消えてました(><
新書系も書いてみようかな。荒木飛呂彦の漫画術を買ってみたので、そのうちレビューしたい。
話逸れちゃったけど、毎朝人生のお手本みたいな記事読むのは結構テンションあがりますよ。
松下幸之助「一日一話」―仕事の知恵・人生の知恵 (PHP文庫)
- 作者: PHP総合研究所
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 1999/04
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 25回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
鍵山秀三郎「一日一話」―人間の磨き方・掃除の哲学・人生の心得
- 作者: 鍵山秀三郎,亀井民治
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2004/02
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 60回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
ではまた